コラム

COLUMN

変形性膝関節症でしてはいけない仕事?膝を悪化させやすい作業と働き方の見直し

変形性膝関節症してはいけない仕事

目次

変形性膝関節症でしてはいけない仕事とは?膝を悪化させやすい作業と働き方の見直し方

膝の痛みを抱えながら働いていると、

「この仕事を続けて大丈夫だろうか…」
「膝に悪い作業をしている…悪化しないか…」
「仕事を辞めるしか…」などと不安になられているのではないでしょうか。

変形性膝関節症は、膝のクッションである軟骨がすり減り、痛みや腫れ、動きにくさが出る病気です。その意味で、仕事で膝に強い負担がかかり続けると、痛みが悪化したり、膝の炎症が長引いたりすることがあるのは事実です。

ただし、最初にお伝えしたいのは、変形性膝関節症になったからといって、すぐに仕事を辞める必要はなく、大切なのは、「してはいけない仕事」を把握すること。「膝に負担をかける 動作・姿勢・環境・作業量 を見極める」ことです。

そこで、この記事では、変形性膝関節症で避けたい仕事の特徴、続ける場合の工夫、どうしてもの場合、例えば配置転換や転職を考える目安、そして再生医療という治療選択肢までわかりやすく解説します。

この記事から分かること

  • ☑ 変形性膝関節症で避けたい仕事・作業の特徴
  • ☑ 膝を悪化させやすい立ち仕事・重量物作業・階段移動の注意点
  • ☑ 仕事を続けてよいか判断するチェックポイント
  • ☑ 配置転換・在宅勤務・職場調整の考え方
  • ☑ 標準治療と再生医療を含めた治療選択肢

 

変形性膝関節症で「してはいけない仕事」はある?

変形性膝関節症で注意すべきなのは、膝に強い負担をかける作業です。

たとえば、同じ接客業でも、座って対応できる仕事と、硬い床の上で何時間も立ち続ける仕事では、膝への負担が大きく異なります。同じ介護職でも、利用者の移乗介助が多い職場と、見守りや事務作業が中心の職場では、膝への負荷は変わります。

次のような作業がどれくらい含まれているか見極めましょう。

膝に負担がかかる要素 具体的な作業例 膝への影響
長時間立ちっぱなし 販売、調理、警備、工場ライン 膝に体重がかかり続け、痛みや腫れが出やすい
重い物を持つ 配送、倉庫作業、引っ越し、介護 体重に荷物の重さが加わり、膝への負荷が増える
階段・段差が多い 建設現場、施設管理、配送、学校勤務 膝の曲げ伸ばしと荷重が繰り返される
しゃがむ・正座する 農作業、清掃、保育、設備点検 膝を深く曲げることで関節内の圧力が高まりやすい
不安定な足場で働く 屋外作業、建設、農業、造園 膝がバランスを取ろうとして余計に疲れやすい
同じ姿勢が続く 長時間のデスクワーク、運転業務 膝がこわばり、立ち上がり時に痛みが出やすい

膝に悪いのは、「動きすぎ」だけではありません。「動かなすぎ」ても膝はこわばります。そのため、変形性膝関節症の方は「負担を減らしながら、適度に動ける働き方」を目指すことが大切です。

 

長時間立ちっぱなしの仕事は膝に負担がかかりやすい

長時間の立ち仕事は、膝に体重がかかり続けるため、変形性膝関節症の方には注意が必要です。

立っているだけなら大きな負担ではないように感じるかもしれません・・・。しかし、膝は体を支える関節です。特に硬い床の上で何時間も立ち続けだけでも、膝の軟骨や周囲の筋肉に疲労がたまりやすくなります。

販売員、調理師、警備員などの長時間立位が続く仕事では、硬い床や不適切な靴であった場合は膝や腰への負担を強める要因になになります。そんな場合は、何かできることはないか考えてみましょう。例えば以下のような対応策もあります。

立ち仕事で注意したい職種・作業

仕事・作業 注意点 対策
販売・接客 同じ場所に長時間立ち続けやすい 交代で座る時間を願いでる、クッション性のある靴を使う
調理・厨房 硬い床・水濡れ・冷えが重なりやすい 滑りにくい靴、疲労軽減マットを使う、クッション性のある靴を使う
警備 立位と歩行が長時間続く 休憩時間を確保し、階段移動を減らす、クッション性のある靴を使う
工場ライン 同じ姿勢が続きやすい 足台や椅子を使い、姿勢を変える、クッション性のある靴を使う

可能なら足の負担の少ない職域に配置転換を願い出たり、職場に状況説明や相談するなどの行動が大切です。

立ち仕事を続ける場合の工夫

  • ・1時間に数分でも座る時間を作る
  • ・クッション性のある靴やインソールを使う
  • ・硬い床には疲労軽減マットを敷く
  • ・膝を冷やさない
  • ・仕事後にストレッチやアイシングを行う
  • ・痛みが強い日は無理に残業しない

仕事を続けること自体は大切です。ただ、問題は、膝を休ませる時間がないまま働き続けることです。「自分でできること + 職場に協力を求めること」自分でも対策しながら、協力をお願いしてみてはいかがでしょうか。

 

重い物を運ぶ仕事は膝への負荷が大きい

重量物を扱う仕事は、変形性膝関節症の方にとって特に注意が必要です。

荷物を持つと、体重に加えて荷物の重さまで膝にかかります。さらに、持ち上げる、運ぶ、下ろす、方向転換するという動作では、膝を曲げながら力を入れる場面が増えます。

例えば運送業や倉庫業のように数十キロの荷物を繰り返し扱う作業では、膝の炎症が慢性化し、腰や股関節にも負担が広がる可能性があります。何らかの工夫をしてみましょう。

重量物作業で膝に負担がかかる理由

作業 膝への負担 起こりやすい問題
荷物を持ち上げる 膝を曲げた状態で強い力がかかる 痛み、腫れ、腰痛
荷物を持って歩く 体重以上の負荷が膝にかかる 歩行時痛、疲労感
荷物を持って階段を使う 膝への負荷がさらに増える 炎症悪化、転倒リスク
中腰で作業する 膝と腰に同時に負担がかかる 膝痛、腰痛、股関節痛

仕事上の工夫・対策

  • ・台車やリフトを使う
  • ・1人で持たず、複数人で分担してもらう
  • ・荷物を小分けにする
  • ・膝だけでなく股関節と体幹を使って持つ
  • ・階段での運搬を避ける
  • ・痛みがある日は重量物作業を外してもらう

とはいえ、すでに膝の腫れや強い痛みがある場合は、重量物の運搬を続けることで悪化する可能性があります。このような場合は、職場に相談し、作業内容の見直しを検討されることをお勧めします。

実のところ、我慢すれば我慢するほど、症状が悪化する可能性があるので無理は禁物です。

 

階段・段差が多い職場は膝の痛みを悪化させやすい

階段や段差が多い職場では、膝の曲げ伸ばしと荷重が何度も繰り返されるため、痛みが出やすくなります。

階段の上り下りは、平地を歩くより膝に負担がかかります。特に階段を下りるときは、片脚で体重を受け止めながら膝を曲げるため、変形性膝関節症の方にとってつらい動作になりやすいです。

症状を悪化させる活動を減らすためには、たとえば階段の上り下りなどを最小限にできるよう工夫したいものです。

階段・段差が多い仕事の例

仕事・現場 膝への負担 見直しポイント
配送業 荷物を持って階段を使うことがある 台車、エレベーター利用、担当エリア調整
建設現場 段差・足場・階段が多い 配置転換、安全靴、作業動線の見直し
施設管理 建物内の移動が多い 巡回回数の調整、エレベーター利用
学校・大型施設勤務 階段移動が多くなりやすい 担当フロアの固定、移動経路の調整

階段対策のポイント

  • ・エレベーターやスロープを優先する
  • ・手すりを使って体重を分散する
  • ・階段の昇降回数を減らす
  • ・荷物を持った状態で階段を使わない
  • ・階段の多い担当エリアを変更してもらう

階段が避けられない仕事では、膝への負担が毎日積み重なります。痛みが続く場合は、職場内での動線や担当業務を見直される必要があるかもしれません。医師と相談の上、診断書などを添えて願い出るという方法もあります。

 

しゃがむ・正座・中腰作業が多い仕事は避けたい

膝を深く曲げる作業が多い仕事は、変形性膝関節症の方には負担が大きい働き方となります。

しゃがむ、正座する、中腰で作業する動作では、膝の関節内に強い圧力がかかります。さらに、そこから立ち上がるときには、太ももの筋肉と膝関節に大きな力が必要です。

膝を深く曲げる作業が多い仕事

仕事・作業 負担がかかる動作 対策
清掃業 床掃除、浴室清掃、しゃがみ作業 柄の長い道具を使う、膝をつかない
農作業 しゃがみ込み、立ち座りの反復 低い椅子や作業台を使う
保育 床座り、子どもの目線に合わせる動作 椅子を活用し、正座を避ける
介護 移乗介助、低い姿勢での介助 福祉用具を使い、複数人で対応する
設備点検 狭い場所での中腰・しゃがみ作業 作業時間を短く区切る、膝当てを使う

避けておきたい動作

  • ・長時間の正座
  • ・深いしゃがみ込み
  • ・膝を床についた作業
  • ・中腰姿勢の継続
  • ・しゃがむ・立つを何度も繰り返す動作

膝を深く曲げる作業を避けられない場合は、道具を変える、姿勢を変える、作業時間を短く区切るなどの工夫されてはいかがでしょうか。

 

屋外作業・寒い環境・不安定な足場にも注意

屋外作業は、膝への負担が複数重なりやすい仕事です。

不安定な地面では、膝が体のバランスを取ろうとして、どうしても身体は細かく働き続けるものです。さらに、寒い環境であれば関節まわりの筋肉がこわばり、痛みを感じやすくなりかねません。

屋外作業では不安定な足場、しゃがみ作業、寒冷環境、炎天下での疲労などが膝への負担要因となります。

屋外作業で注意したい条件

環境 膝への影響 対策
寒い場所 関節や筋肉がこわばりやすい 膝を冷やさない、防寒具を使う
炎天下 疲労で姿勢が崩れやすい 休憩と水分補給をこまめに行う
ぬかるみ・砂利道 膝が不安定になりやすい 滑りにくい靴を選ぶ
段差・傾斜 膝の片側に負担が集中しやすい 作業範囲や動線を調整する

屋外作業を続ける場合は、膝を守る装備と休憩の取り方が重要です。「痛いけれど我慢して続ける」働き方は、症状悪化につながる可能性があります。変形性膝関節症は、進行性の病気です。

無理が過ぎてしまうと進行が早まる可能性があるため、医師に相談の上、将来を見越した対策をお考え下さい。

 

デスクワークなら安心とは限らない

座り仕事は膝への直接的な荷重が少ないため、立ち仕事や肉体労働に比べると負担は軽い傾向があります。

しかし、長時間座りっぱなしになると、膝まわりの血流が悪くなり、立ち上がるときに痛みやこわばりが出ることがあります。特に、膝を深く曲げたまま長時間座る姿勢は注意が必要です。

デスクワークで起こりやすい問題

状態 起こりやすい症状 対策
長時間座りっぱなし 立ち上がり時の痛み、こわばり 1時間に1回立ち上がる
椅子が低い 膝が深く曲がり、立ち上がりがつらい 座面を高めに調整する
足元が冷える 痛みやこわばりが出やすい ひざ掛けやフットレストを使う
運動不足 太ももの筋力が低下する 昼休みに軽い運動を入れる

デスクワークで、膝にやさしくするための工夫

  • ・椅子の高さを調整する
  • ・膝が90度前後になる姿勢を意識する
  • ・足を組まない
  • ・1時間に1回は立つ
  • ・足首を回す、太ももに力を入れるなど小さな運動を行う
  • ・膝や足元を冷やさない

膝にやさしい仕事とは、単に「座れる仕事」ではありません。姿勢を変えられる仕事、休憩を取りやすい仕事、膝を冷やさない仕事が理想です。

 

仕事を続けても、悪化しているサインを見逃さない

仕事を続けるかどうかは、症状の変化で判断することが大切です。次のようなサインがある場合は、今の働き方が膝に合っていない可能性があることを理解しましょう。

悪化サイン 考えられる状態 対応
仕事後に膝が腫れる 膝の中で炎症が起きている可能性 作業量を減らし、医師へ相談
翌朝まで痛みが残る 回復が追いついていない可能性 勤務時間や作業内容を見直す
階段が以前よりつらい 膝への負担が蓄積している可能性 階段移動を減らす
痛み止めが手放せない 症状が進んでいる可能性 治療方針を再検討する
膝がカクンと抜ける 筋力低下や不安定性の可能性 リハビリ・検査を検討
休日は楽だが勤務日は痛い 仕事が悪化要因になっている可能性 職場調整を検討

仕事後の痛みや腫れ、階段昇降後のこわばり、正座やしゃがみ込みの困難、痛み止めの効きにくさなどが悪化のサインです。膝は一度悪化すると、回復に時間がかかることがあります。早めにサインに気づき、働き方を調整しましょう。

仕事内容を見直すべきタイミング

膝の症状が仕事に影響している場合は、早めに仕事内容を見直すことが大切です。「まだ我慢できる」と思って続けているうちに、痛みが慢性化し、歩行や日常生活に支障が出ることもあります。

見直しを考えたいタイミング

  • ・仕事中に膝の痛みで集中できない
  • ・膝の腫れや水がたまる症状を繰り返す
  • ・医師から運動制限や業務制限を勧められた
  • ・サポーターや痛み止めがないと働けない
  • ・階段や立ち仕事の後に強い痛みが出る
  • ・仕事後の痛みが翌日まで続く
  • ・休職や欠勤が増えてきた
  • ・職場に相談するときのポイント

 

仕事を見直すとき、提案すべき相談内容のヒント

職場に相談する際は、単に「膝が痛い」と伝えるだけでなく、どの作業で痛むのか、どの作業なら続けられるのかを整理して伝えると、調整が進みやすくなります。

相談内容 具体例
作業量の調整 重量物作業を減らす、階段移動を減らす
勤務時間の調整 時短勤務、休憩時間の追加
配置転換 立ち仕事から座り作業へ変更
補助具の使用 台車、リフト、椅子、疲労軽減マット
通勤負担の軽減 時差出勤、在宅勤務、近距離勤務

 

転職より先に検討したい「配置転換」と「業務調整」

変形性膝関節症だからといって、すぐに転職を考える必要はなく、せっかくの職場ですので今の職場で業務を調整できないか検討しましょう。たとえば、同じ会社内でも、膝への負担が大きい作業から、比較的負担の少ない作業へ変更できる場合があります。

仕事を辞める前に検討したいこと

選択肢 内容 向いているケース
作業分担 重量物や階段移動を他の人と分担する 一部の作業だけがつらい場合
配置転換 現場作業から事務・管理業務へ移る 膝に負担の大きい業務が多い場合
時短勤務 勤務時間を短くして負担を減らす 長時間労働で痛みが悪化する場合
在宅勤務 通勤や階段移動を減らす デスクワークが可能な場合
職場環境の改善 椅子、マット、台車などを導入する 環境調整で継続できる場合

厚生労働省関連資料では、障害のある方への合理的配慮について、個別事情を踏まえ、本人と雇用主の相互理解に基づき提供されるものと説明されています。

膝の症状が業務に影響している場合も、まずは医師の診断や意見書をもとに、職場と相談することが現実的です。

 

膝にやさしい仕事・働き方の条件

膝にやさしい仕事とは、座れる仕事というだけではありません。立つ・座る・歩くを自分のペースで調整できる仕事が理想です。

膝にやさしい仕事の条件

条件 理由
重量物を扱わない 膝への荷重を減らせる
階段移動が少ない 膝の曲げ伸ばし負担を減らせる
立ちっぱなしを避けられる 膝への持続的な圧迫を減らせる
座りっぱなしも避けられる こわばりや血流低下を防げる
室内で温度管理されている 冷えによる痛みを避けやすい
休憩を取りやすい 痛みが出る前に膝を休ませられる
働き方に柔軟性がある 症状に合わせて調整しやすい

比較的検討しやすい働き方

  • ・事務職
  • ・カスタマーサポート
  • ・コールセンター
  • ・データ入力
  • ・在宅勤務
  • ・オンライン業務
  • ・受付業務
  • ・軽作業中心の業務
  • ・教育・相談・指導系の仕事
  • ・管理業務

 

リモートワーク・在宅勤務は膝にやさしい選択肢

リモートワークは、変形性膝関節症の方にとって有効な働き方のひとつです。通勤時の階段、駅構内の長距離歩行、満員電車での立ちっぱなしなどを避けられるため、膝への負担を大きく減らせます。

ただし、在宅勤務にも注意点があります。座りっぱなしになると膝がこわばり、筋力も落ちやすくなるので、時間を決めて、立ち上がり軽い運動などを意識するようしましょう。

在宅勤務で意識したいこと

問題 対策
座りっぱなし 1時間に1回立ち上がる
運動不足 昼休みに軽い散歩や筋トレを行う
椅子が合わない 座面の高さを調整する
足元が冷える フットレストやひざ掛けを使う
生活リズムが崩れる 勤務時間と休憩時間を決める

在宅勤務は、膝にやさしい働き方になり得ますが、動かない働き方にならないよう注意しましょう。

 

変形性膝関節症でも仕事を続けるためのセルフケア

仕事を続けるためには、膝に負担をかけない工夫と、膝を支える体づくりの両方が必要です。

膝の変形性関節症に対して、全く動かさないは良くありません。リハビリを含め、痛みや機能改善のために運動が推奨されます。ジョギングやテニスのような高負荷活動は避け、水泳や自転車などであれば低負荷活動へ切り替えることで膝へのストレスを減らしながら活動できます。

仕事中にできるセルフケア

場面 セルフケア
立ち仕事の合間 足首を回す、片足に体重をかけ続けない
デスクワーク中 太ももに力を入れる、膝を伸ばす
昼休み 軽いストレッチ、短時間の散歩
仕事後 膝を冷やす、太ももをほぐす
休日 水中歩行、自転車、軽い筋トレ

膝を守るための基本

  • ・太ももの筋肉を落とさない
  • ・体重を増やしすぎない
  • ・痛い動作を繰り返さない
  • ・膝を冷やさない
  • ・靴やインソールを見直す
  • ・痛みが続く場合は早めに受診する

変形性膝関節症では、動かなすぎると筋力低下が進み、かえって膝が不安定になることがあります。無理のない範囲で、膝を支える筋肉を保つことが重要です。

 

標準治療の流れと再生医療という選択肢

変形性膝関節症の治療は、症状の進行度に合わせて選択されます。

基本となるのは、運動療法(リハビリ)、体重管理、薬物療法、注射治療、装具療法などです。症状が進行した場合には、多くの場合、骨切り術や人工関節手術を検討することになります。

一方で、仕事を続けながら治療したい方、手術や入院に抵抗がある方、保存療法だけでは十分な改善を感じにくい方にとっては、「再生医療」という新しい医療が選択肢となる場合があります。

主な治療選択肢

治療法 内容 向いているケース
運動療法 太ももの筋力強化、ストレッチ 初期〜中期、筋力低下がある方
体重管理 膝への荷重を減らす 体重増加がある方
薬物療法 痛み止め、湿布など 痛みを一時的に抑えたい方
注射治療 ヒアルロン酸注射など 関節の痛みや動きにくさがある方
装具療法 サポーター、足底板など O脚や不安定感がある方
再生医療 PRP療法、幹細胞治療など 手術以外の選択肢を検討したい方
手術療法 骨切り術、人工関節手術など 進行例・末期例

再生医療は、体が本来持つ修復力に着目した治療です。膝関節の痛みや炎症の軽減、機能改善を目指して行われることがあります。再生医療を検討する場合は、治療の目的、期待できる効果、限界、リスク、費用について、医師から十分な説明を受けましょう。

当院は、厚生労働省に届出した正式な「再生医療専門クリニック」です。変形性膝関節症に対する再生医療について詳しく知りたい方は、以下の治療ページをご参照ください。

変形性膝関節症の再生医療・治療ページはこちら

 

仕事を続けるために大切なのは「我慢」ではなく「調整」

変形性膝関節症の方が仕事を続けるうえで大切なのは、痛みを我慢することではありません。膝に負担がかかる作業を把握し、職場と相談しながら調整することではないでしょうか。

「辞めるか、我慢するか」の二択ではありません。仕事を続けるために、業務内容を変える、道具を使う、休憩を増やす、通勤方法を変える、治療を受けるなど、いくつもの選択肢があります。

働き方を見直す手順

ステップ 内容
1 どの作業で痛みが出るか記録する
2 痛みの出る時間帯や頻度を整理する
3 医療機関で膝の状態を確認する
4 医師に仕事上の注意点を相談する
5 職場へ作業調整や配置転換を相談する
6 治療・リハビリ・セルフケアを継続する

 

まとめ|変形性膝関節症でしてはいけない仕事は「膝に負担をかけ続ける働き方」

変形性膝関節症でしてはいけない仕事とは、職業名だけで決まるものではありません。

重要なのは、膝に強い負担をかける作業が多いかどうかです。長時間の立ち仕事、重い物の運搬、階段や段差の多い移動、しゃがみ作業、正座、中腰作業、不安定な足場での仕事などは、膝の痛みや炎症を悪化させる可能性があります。

一方で、仕事内容を調整したり、補助具を使ったり、在宅勤務や座り仕事へ切り替えたりすることで、膝への負担を減らしながら働き続けられる場合もあります。

大切なのは、痛みを我慢して働き続けることではなく、膝の状態に合わせて働き方を変えることです。

膝の痛みが続く、仕事後に腫れる、階段や立ち座りがつらい、痛み止めに頼らないと働けないという場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。標準治療に加えて、症状や進行度によっては再生医療が選択肢となる場合もあります。

まずは自分の膝の状態を知り、将来も働き続けられる体を守ることから始めてみてください。

 

監修:医療法人香華会リボーンクリニック本院(福岡)

 


よくある質問|変形性膝関節症でしてはいけない仕事について

Q1. 変形性膝関節症になったら仕事を辞めなければいけませんか?

A. すぐに仕事を辞める必要はありません。大切なのは、膝に負担がかかる作業を減らし、働き方を調整することです。

変形性膝関節症だからといって、すべての仕事ができなくなるわけではありません。
問題になるのは、長時間の立ち仕事、重い物を持つ作業、階段の上り下り、しゃがみ作業など、膝に負担が集中する働き方です。

まずは、どの作業で痛みが出るのかを整理し、職場に相談して業務内容を調整できないか検討しましょう。

Q2. 変形性膝関節症で避けた方がよい仕事にはどんなものがありますか?

A. 膝に強い負担がかかる仕事は注意が必要です。特に、立ちっぱなし・重い物の運搬・階段移動・しゃがみ作業が多い仕事は避けたい働き方です。

具体的には、次のような仕事や作業に注意が必要です。

注意したい仕事・作業 膝に負担がかかる理由
販売・接客・警備などの立ち仕事 長時間、膝に体重がかかり続けるため
配送・倉庫・引っ越し作業 重い荷物で膝への負荷が増えるため
介護・保育 中腰、しゃがみ込み、抱える動作が多いため
清掃・農作業 膝を深く曲げる作業が多いため
建設・屋外作業 段差、不安定な足場、階段移動が多いため

ただし、職種名だけで判断するのではなく、実際の作業内容で判断することが大切です。

Q3. 立ち仕事は変形性膝関節症に悪いですか?

A. 長時間の立ちっぱなしは、膝の痛みや腫れを悪化させる可能性があります。

立ち仕事では、膝に体重がかかり続けます。特に硬い床の上で長時間立つ仕事は、膝関節や太ももの筋肉に負担がたまりやすくなります。

ただし、立ち仕事そのものが絶対に禁止というわけではありません。
以下のような工夫で、膝への負担を減らせる場合があります。

  • ・1時間に数分でも座る時間を作る
  • ・クッション性のある靴を履く
  • ・インソールを使用する
  • ・疲労軽減マットを敷く
  • ・片足に体重をかけ続けない
  • ・休憩時に膝を伸ばす

仕事後に膝が腫れる、翌日まで痛みが残る場合は、働き方の見直しが必要です。

Q4. 重い物を持つ仕事は続けても大丈夫ですか?

A. 重い物を頻繁に持つ仕事は、膝への負担が大きいため注意が必要です。痛みや腫れがある場合は、作業内容の調整を検討しましょう。

荷物を持つと、自分の体重に加えて荷物の重さも膝にかかります。さらに、荷物を持ち上げる、運ぶ、階段を使うといった動作では、膝に強い力が加わります。

続ける場合は、次のような対策が重要です。

対策 具体例
道具を使う 台車、リフト、カートを使う
作業を分担する 1人で持たず複数人で対応する
荷物を小分けにする 一度に持つ重量を減らす
階段運搬を避ける エレベーターやスロープを使う
痛みがある日は避ける 重量物作業から外してもらう

膝の痛みが強いまま重量物作業を続けると、症状が悪化することがあります。

Q5. 仕事中に膝が痛くなったらどうすればいいですか?

A. 痛みが出たら、まずは無理をせず作業を中断し、膝を休ませることが大切です。痛みを我慢して作業を続けると、炎症が強くなり、翌日以降も痛みが残ることがあります。仕事中に痛みが出た場合は、次の対応を検討しましょう。

状態 対応
軽い痛み 少し休む、姿勢を変える、膝を伸ばす
腫れや熱感がある 作業を中止し、冷却や受診を検討する
歩くのがつらい 無理に歩かず、上司や同僚に相談する
翌日も痛みが残る 医療機関で膝の状態を確認する

痛み止めでごまかしながら働き続けるのは、根本的な解決にならない場合があります。

Q6. 仕事を続けてよいか判断する目安はありますか?

A. 仕事後に膝の痛みや腫れが強くなる場合は、現在の働き方が膝に合っていない可能性があります。以下に当てはまる場合は、仕事内容や治療方針の見直しをおすすめします。

  • ・仕事後に膝が腫れる
  • ・翌朝まで痛みが残る
  • ・階段の上り下りが以前よりつらい
  • ・痛み止めがないと働けない
  • ・膝がカクンと抜ける感じがある
  • ・休日は楽だが、勤務日は痛みが強い
  • ・正座やしゃがみ動作が急につらくなった

「我慢できるから大丈夫」ではなく、痛みの変化を記録して、医師や職場に相談することが大切です。

Q7. 仕事を続けるために自分でできるケアはありますか?

A. 膝を支える筋肉を保ち、負担を減らす生活習慣を意識することが大切です。仕事を続けるためには、治療だけでなく日常のセルフケアも重要です。

仕事を続けるためのセルフケア

ケア 内容
太ももの筋力維持 膝を支える力を保つ、リハビリなど
体重管理 膝にかかる負担を減らす
靴の見直し クッション性のある靴を選ぶ
膝を冷やさない 冷えによるこわばりを防ぐ
休憩を取る 痛みが強くなる前に膝を休ませる
膝に負担の少ない運動 水中歩行、自転車、軽い筋トレなど

ただし、痛みが強いときは無理な運動は避けましょう。

 


リボーンクリニックは、厚生労働省に届出済みの再生医療専門クリニックです。変形性膝関節症をはじめとする膝の痛みに悩む患者さまへ、最新の知見に基づいたオーダーメイドの治療を提供しています。

膝の痛み・再生医療に関する解説はこちら

心を込めてサポートしますリボーンクリニック本院は、福岡市にある再生医療専門クリニックです。当院の再生医療は、国の定める厳格な基準に基づき、必要な審査・手続きを経て提供されています。

変形性膝関節症でお悩みの方、再生医療に関心をお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。
院長の坂口医師をはじめ、経験豊富な医師とスタッフが、丁寧に寄り添いながらサポートいたします。

まずは無料相談をご利用ください。
無理に治療をおすすめすることはありませんので、安心してご相談いただけます。

 

関節の再生医療(幹細胞治療)無料セミナー|2026年5月23日開催(福岡県福岡市)