コラム

COLUMN

脳出血と脳梗塞の違いは?原因・症状・検査・治療をわかりやすく比較

脳出血

脳梗塞、脳集結の違い

脳出血と脳梗塞の違いは?原因・症状・検査・治療をわかりやすく比較

「脳出血と脳梗塞って何が違うの?」「症状を見ればどちらか分かるのだろうか」と疑問をもたれていませんか。

脳出血と脳梗塞は、どちらも「脳卒中」に含まれる病気ですが、脳の血管で起きていることは異なります。脳梗塞は血管が詰まる病気、脳出血は血管が破れて出血する病気です。

原因や治療方法にも違いがありますが、片側の手足の麻痺や言葉の障害など、現れる症状には共通するものが少なくありません。そのため、症状だけで「脳出血か脳梗塞か」を判断することは困難です。

この記事では、脳出血と脳梗塞の違いを、原因・症状・検査・治療・後遺症という順番で整理します。違いを覚えるだけでなく、「突然の異変が起きたときに何をすべきか」を理解しておかれることをお勧めします。

  • この記事を読んで分かること
  • ☑ 脳出血と脳梗塞のもっとも基本的な違い
  • ☑ 脳出血と脳梗塞が起こる原因の違い
  • ☑ 症状から両者を見分けられるのか
  • ☑ CT・MRIなどの検査と急性期治療の違い
  • ☑ 後遺症が残った場合のリハビリや治療の考え方

脳卒中、脳血管障害、後遺症対策セミナー

脳出血と脳梗塞の違いは「血管が破れるか・詰まるか」

脳出血と脳梗塞の違いを理解するうえで、まず覚えておきたいことがあります。

脳梗塞は「血管が詰まる」、脳出血は「血管が破れる」。これが両者のもっとも基本的な違いです。

脳梗塞では、脳へ血液を送る血管が血栓などによって塞がり、その先へ十分な血液や酸素が届かなくなります。血流が途絶えた状態が続けば、その部分の脳細胞が障害されます。

一方、脳出血では脳の血管が破れ、脳の中に血液が流れ出します。流れ出した血液そのものによる障害に加え、血液が「血腫」というかたまりになって周囲の脳を圧迫することもあります。

比較すると、次のようになります。

比較項目 脳梗塞 脳出血
血管で起きること 血管が詰まる 血管が破れる
脳への影響 血流が不足・途絶する 出血や血腫によって脳が障害される
主な背景 動脈硬化、血栓、心房細動など 高血圧など
主な症状 麻痺、しびれ、言葉の障害など 麻痺、言葉の障害、意識障害、頭痛など
診断 CT・MRIなど CT・MRIなど
急性期治療の考え方 血流を再開させる治療など 出血拡大や脳への圧迫を抑える治療など

つまり、どちらも脳の血管に起こる病気ですが、脳の中で起きている現象は大きく異なります。そして、この違いが「なぜ原因が違うのか」「なぜ治療方法が違うのか」を理解する手がかりになります。

ただし、ここで注意したいことがあります。

脳出血と脳梗塞の違いを知ることは大切ですが、実際に症状が現れたとき、自分でどちらなのかを判定することが目的ではありません。どちらも緊急の対応が必要になる可能性がある病気だからです。

 

脳出血と脳梗塞、その原因はどう違う?

脳出血と脳梗塞は、どちらも脳の血管に起こりますが、「詰まる」「破れる」という違いがあるため、発症につながる背景にも違いがあります。「同じ脳卒中なのに、なぜ一方は詰まり、もう一方は破れるのでしょうか?」

血管にどのような変化や負担が生じているのかを見ると、違いを理解しやすくなります。

 

脳梗塞は動脈硬化や血栓などによって血管が詰まる

脳梗塞は、脳の血管が狭くなったり、血栓によって塞がれたりして、その先へ十分な血液が届かなくなる病気です。

代表的な背景の一つが「動脈硬化」です。

高血圧や糖尿病、脂質異常症、喫煙などが重なると、血管の壁が傷つき、動脈硬化が進みやすくなります。血管が狭くなったり、血栓ができたりすることで、脳への血流が妨げられることがあります。

ただし、脳梗塞の原因は動脈硬化だけではありません。

たとえば「心房細動」などの不整脈があると、心臓の中に血栓ができる場合があります。この血栓が血流に乗って脳まで運ばれ、脳の血管を塞いでしまうものが「心原性脳塞栓症(しんげんせい のうそくせんしょう)」です。

また、脳の細い血栓が詰まる「ラクナ梗塞」。反対に脳や首の太い動脈に血栓が詰まる「アテローム血栓性脳梗塞」など、それぞれ原因が異なります。そのため、「脳梗塞になった=原因は動脈硬化」と一つに決めつけることはできません。

再発予防を考える場合にも、どのような原因で血管が詰まったのかを医師が評価し、その原因に応じた治療や管理を行うことになります。

 

脳出血は高血圧などによる血管への負担が関係する

脳出血は、脳の血管が破れ、血液が脳の中へ流れ出すことで起こります。

代表的な危険因子として知られているのが「高血圧」です。

血圧が高い状態が続けば、脳の細い血管には長期間にわたって負担がかかります。血管壁が傷んだところに圧力が加わることで、血管が破れ、出血につながる場合があります。

しかし、脳出血は高血圧だけで起こるわけではありません。年齢や血管の状態、使用している薬なども含め、さまざまな要因を考えて原因を調べることになりますい。

ここでもう一つ覚えておきたいのは、高血圧は脳出血だけに関係するものではないということです。高血圧は動脈硬化を進める要因にもなるため、脳梗塞のリスクにも関係します。

つまり、

  • ・脳梗塞は「血管を詰まらせる原因」
  • ・脳出血は「血管を破れやすくする原因」

上のような違いがある一方、血圧管理や生活習慣など、共通して見直すべき要素もあるということです。

脳卒中を経験した方の場合は、「何となく健康的な生活をしよう」というだけではなく、自分の場合は「何が発症に関係していたのかを把握」することが、その後の再発防止を考えるための第一歩となります。

 

脳出血と脳梗塞は症状で見分けられるのか?

ここまで読むと、「原因が違うなら、症状を見れば脳出血か脳梗塞か分かるのでは?」と思うかもしれません。しかし、ここは特に注意したいポイントです。

脳出血と脳梗塞では現れやすい症状に一定の傾向はあるものの、症状だけで正確に区別することはできません。

 

麻痺や言葉の障害など共通する症状が多い

脳出血と脳梗塞は、起こる仕組みこそ異なりますが、どちらも脳の機能が障害される病気です。そのため、共通する症状が少なくありません。

たとえば、以下のようなものです。

  • 顔の片側がゆがむ
  • 片方の腕や脚に力が入りにくい
  • 片側の手足がしびれる
  • ろれつが回らない
  • 言葉が出にくい
  • 相手の話を理解しにくい
  • 急にふらつく
  • 意識の状態が変わる

脳のどの部分が障害されたかによって症状が変わるため、血管が詰まった脳梗塞でも、血管が破れた脳出血でも、似たような麻痺や言葉の障害が現れることがあります。

特に知っておきたいのが、「突然」起きる異変です。

朝起きたら片方の手に力が入らない。食事中に突然、言葉がうまく出なくなった。家族の顔の片側が急に下がった。このような普段とは明らかに違う変化が現れた場合は、脳卒中を考える必要があります。

 

頭痛・嘔吐・意識障害など症状の傾向には、違いがある

脳出血では、出血した血液や「血腫※」によって周囲の脳が圧迫されるため、頭痛や吐き気・嘔吐、意識障害などを伴うことがあります。出血した場所や量によっては、短時間で状態が悪化する場合もあります。

一方、脳梗塞では片側の手足の麻痺やしびれ、言葉の障害などが代表的です。ただし、脳梗塞でも重症の場合には意識障害が生じることがありますし、頭痛が起こる可能性もあります。

(※血腫とは、出血した血液が、組織や臓器のすき間で固まり「血の塊」になっている状態)

 

症状の傾向を整理すると、次のようになります。

症状・特徴 脳梗塞 脳出血
片側の手足の麻痺・しびれ 起こることがある 起こることがある
言葉が出にくい・ろれつが回らない 起こることがある 起こることがある
頭痛 起こる場合がある 伴う場合がある
吐き気・嘔吐 起こる場合がある 伴う場合がある
意識障害 重症例などでみられる 出血量や部位によってみられる

この表は、あくまでも違いを理解するための目安です。「頭痛がないから脳出血ではない」「意識がはっきりしているから大丈夫」とは考えないでください。

反対に、頭痛や嘔吐があるからといって、本人や家族が脳出血と判断することもできません。

症状の違いを覚えることより、脳卒中を疑う症状に気づくことの方が実際には大切なんです。

 

症状だけで判断せず脳卒中を疑ったら救急要請する

では、突然の異変が起きたときには何を見ればよいのでしょうか。脳卒中を疑う代表的な確認方法として知られているのがFASTです。

FAST 確認すること
F:Face(顔) 笑ったときなどに顔の片側がゆがんでいないか
A:Arm(腕) 両腕を上げたとき、片方の腕が下がってこないか
S:Speech(言葉) ろれつが回らない、言葉がうまく出ないなどの異変がないか
T:Time(時間) 異変があれば発症時刻を確認し、速やかに救急要請する

FASTは、脳出血と脳梗塞を見分けるためのものではありません。「脳卒中かもしれない」と早く気づくための目安です。

顔、腕、言葉に突然の異常がみられたら、様子を見続けず119番へ連絡してください。脳卒中では、できるだけ早く医療につなげることが治療の選択肢にも関係します。

また、救急隊や医療機関へ伝えるために、症状が始まった時刻を確認しておくことも大切です。発症時刻が分からない場合には、「最後に普段どおりだったのはいつか」を確認します。

そしてもう一つ覚えておきたいのが、症状が一度消えた場合です。

「手が動くようになったから大丈夫」「話せるようになったから明日受診しよう」と自己判断するのは避けてください。一時的に脳への血流が悪くなる一過性脳虚血発作(TIA)などでは、一度症状が改善しても、その後に脳梗塞を発症する可能性があります。

症状が消えたことと、原因がなくなったことは同じではありません。

 

脳出血と脳梗塞では検査・治療も異なる

脳出血と脳梗塞では、脳の血管で起きていることが異なります。そのため、救急搬送された後は「脳出血だろう」「脳梗塞だろう」と症状だけで治療を始めるのではなく、画像検査などによって脳の状態を確認します。

そして診断結果をもとに、それぞれの病態に合った治療が検討されます。

 

CT・MRIなどで「出血か・梗塞か」を確認する

脳卒中が疑われる場合、代表的な画像検査としてCT(コンピューター断層撮影)やMRI(磁気共鳴画像)があります。

CTは頭蓋内の出血を短時間で確認するのに適しており、脳出血の有無や出血した場所、血腫の大きさなどを調べるために用いられます。

一方、MRIでは脳の状態をさまざまな方法で画像化でき、拡散強調画像(DWI)などは急性期の脳梗塞を調べる際に役立ちます。

ただし、「脳出血ならCT、脳梗塞ならMRI」と患者さん自身が使い分けを考える必要はありません。

症状、発症からの時間、全身状態、医療機関の体制などを踏まえて、医師が必要な検査を選択します。元記事でも、CTは出血の確認、MRIは梗塞部位の把握など、それぞれの特徴を生かして診断に用いられることが示されています。

ここで先ほどの「症状が始まった時刻」が意味を持ってきます。

脳梗塞では、一部の急性期治療に発症からの時間が関係するからです。救急車を呼ぶ際には、病名を当てようとするよりも、いつから、どのような異変が起きたのかを伝えることの方が役立ちます。

 

脳梗塞は血流を再開させる治療を検討する

脳梗塞では血管が詰まり、その先の脳へ血液が届きにくくなっています。

急性期には、発症からの時間や画像検査の結果、症状、全身状態などを確認し、詰まった血管の血流を再開させる再灌流療法が検討されることがあります。

代表的な方法の一つが、血栓を溶かす薬を点滴するt-PA静注療法です。

t-PA静注療法は、原則として発症から4.5時間以内に治療を開始できることが、適応を判断する条件の一つです。ただし、時間内であれば誰でも受けられるわけではありません。症状や画像検査の結果、出血のリスク、既往歴などを確認したうえで、医師が適応を判断します。

出血のリスクや既往歴、検査結果などを確認したうえで医師が判断します。

太い血管が血栓で詰まっている場合などには、カテーテルを用いて血栓を取り除く血栓回収療法が検討されることもあります。

ここで注意したいのは、「4.5時間を過ぎたら何もできない」と考えないことです。

治療の適応は、血管が詰まった場所や画像検査の結果などによって異なります。時間が経っているからといって患者さん自身が治療の可能性を判断せず、脳卒中が疑われたら速やかに医療機関へつなげてください。

 

脳出血は出血拡大や脳への圧迫を抑える治療を行う

脳出血では、すでに脳の血管から出血が起きているため、脳梗塞とは治療の方向性が異なります。急性期には、出血がさらに広がることを防ぎ、脳への負担を抑えることが治療の中心になります。

血圧を適切に管理するとともに、出血の状態や脳のむくみ、意識状態などを確認しながら治療が行われます。また、出血した血液が血腫となって脳を圧迫する場合があります。

血腫の大きさや場所、意識状態、全身状態などによっては、血腫を取り除く外科的治療が検討されることもあります。ただし、脳出血になったら必ず手術をするわけではありません。

保存的な治療を行う場合もあれば、手術が検討される場合もあります。画像検査や症状などを総合的に評価して治療方針が決められます。

ここまでを見ると、脳梗塞は血流の再開を目指す治療、脳出血は出血拡大や脳への圧迫を抑える治療という違いが分かります。

だからこそ、本人や家族が自宅で病名を見分けようとする必要はありません。異変に気づき、早く医療につなぐ。そこまでが、患者さんや周囲の方にとって非常に大切な役割です。

 

脳出血と脳梗塞では後遺症や回復にも違いがある?

急性期治療を終えたあと、「どこまで回復するのだろう」「後遺症は残るのだろうか」と心配になる方も多いでしょう。脳出血と脳梗塞は、どちらも脳が障害される病気なので、麻痺や言葉の障害などが残る可能性があります。

ただし、病名だけでその後の回復を予測することはできません。

 

後遺症の程度は病名だけでは決まらない

脳卒中後にみられる代表的な後遺症には、次のような症状があります。

  • 手足の麻痺やしびれ
  • 歩行障害
  • 言語障害
  • 嚥下障害
  • 視覚に関する障害
  • 記憶・注意・判断などに関わる高次脳機能障害

どのような後遺症が残るかは、脳のどこが、どの程度障害されたかによって異なります。脳梗塞でも、太い血管が詰まって広い範囲が障害されれば、重い症状が残る場合があります。

脳出血でも、出血量が比較的少なく障害範囲が限られていれば、必ず重い後遺症になるとは限りません。元記事でも、後遺症や回復の程度は病気の種類だけではなく、障害された範囲や治療までの時間などによって変わることが示されています。

つまり、

「脳出血だから回復しにくい」
「脳梗塞だから軽く済む」と病名だけで判断することはできません。

大切なのは、現在どの機能が障害され、どの機能が残っているのかを評価することです。

 

発症後は状態に応じたリハビリテーションを行う

急性期の治療後、身体機能や生活能力の回復を支える中心的な取り組みの一つがリハビリテーションです。リハビリというと、「歩く練習」や「筋力をつける運動」をイメージするかもしれません。

  • しかし、実際にはそれだけではありません。
  • ・理学療法(PT)では、寝返り、立ち上がり、歩行、バランスなどの身体動作を練習します。
  • ・作業療法(OT)では、食事、着替え、家事、仕事など、その人の日常生活に必要な動作を考えます。
  • ・言語聴覚療法(ST)は、言葉を話す・理解するといった機能だけでなく、飲み込みの障害などにも対応します。

 

そして、リハビリを考えるときには「何ができないか」だけを見るのではなく、これから何ができるようになりたいのかを考えることも大切です。

  • ・一人で歩きたい
  • ・家族と会話をしたい
  • ・自分で食事をしたい
  • ・買い物へ行きたい
  • ・仕事や趣味に戻りたい
  • ・目標は人によって違います。

現在の機能や生活環境を確認しながら、その人に合った目標を医師やリハビリテーションの専門職と共有し、必要な訓練を積み重ねていきます。

 

後遺症に対する治療の選択肢を検討する場合もある

リハビリを続ける中で、「ほかに検討できる治療はないだろうか」と考える方もいるでしょう。

脳卒中の後遺症に対しては、症状に応じた薬物療法やリハビリテーションなどを基本としながら、患者さんの状態によって、ほかの選択肢、治療方法を探されることがります。

その選択肢の一つとして、「再生医療(幹細胞治療」が検討されることがあります。

脳卒中後の後遺症に対する再生医療については研究が行われていて脳卒中後の神経機能などに対する臨床応用が進められている分野です。

再生医療を含め、後遺症に対する治療は、現在の身体状態や発症からの経過などを医師が確認したうえで検討します。

脳卒中後遺症に対する治療選択肢について詳しく知りたい場合、脳血管障害に対する再生医療については、厚生労働省に再生医療安全性確保法の届け出を行い受理された、当院のような再生医療専門クリニックへご相談ください。

 

「もうできることがない」と一人で結論を出すのではなく、今の状態で何を目指せるのか、どのような選択肢があるのかを専門家と一緒に整理していくことが大切です。脳血管障害に対する治療について

 

脳出血と脳梗塞についてよくある質問

Q1. 脳出血と脳梗塞はどちらが重症ですか?

病名だけで「どちらが重症」と決めることはできません。脳出血は出血量や場所によって急激に重症化することがありますが、脳梗塞でも太い血管が詰まり広い範囲の脳が障害されれば、生命に関わる場合や重い後遺症が残る場合があります。重症度は障害された場所や範囲、発症時の状態などによって異なります。

Q2. 脳梗塞が脳出血に変わることはありますか?

脳梗塞そのものが、脳出血という別の病気に変わるわけではありません。ただし、脳梗塞を起こした部分に出血を伴う「出血性変化」がみられることがあります。状態によって対応が異なるため、CTやMRIなどの画像検査をもとに医師が判断します。

Q3. 症状が治まっても受診した方がよいですか?

はい。片側の麻痺や言葉の障害などが一度現れて消えた場合、一過性脳虚血発作(TIA)などの可能性があります。症状が消えたからといって問題がなくなったとは限りません。「元に戻ったから大丈夫」と自己判断せず、速やかに医療機関へ相談してください。

Q4. 脳出血と脳梗塞は再発しますか?

どちらも再発する可能性があります。

脳梗塞では高血圧、糖尿病、脂質異常症、心房細動など、脳出血では高血圧など、発症に関係した要因を確認し、必要な治療や管理を続けることが大切です。処方された薬を自己判断で中止・変更せず、医師の指示に従ってください。

Q5. 後遺症が残った場合はどのような治療がありますか?

麻痺、言語障害、嚥下障害など、残っている症状に応じてリハビリテーションを行うことが治療の大切な柱になります。状態によって薬物療法などを組み合わせるほか、ほかの治療選択肢を検討する場合もあります。治療方法は現在の状態や発症後の経過によって異なります。

また、再生医療における幹細胞治療が新たな選択肢として注目されています。

Q6. CTとMRIのどちらを受ければ脳卒中が分かりますか?

CTとMRIにはそれぞれ特徴があり、脳卒中が疑われる状況では症状や発症からの時間などに応じて必要な検査が選ばれます。患者さん自身が「CTとMRIのどちらを受けるか」を判断する必要はありません。突然の麻痺や言葉の障害などがあれば、検査方法を考えるより速やかに救急要請することが優先されます。

 

まとめ|脳出血と脳梗塞の違いを知り、異変があれば早めの対応を

脳出血と脳梗塞は、どちらも脳卒中に含まれますが、脳梗塞は血管が詰まって脳への血流が途絶える病気、脳出血は血管が破れて脳内に出血する病気です。

原因や治療の考え方には違いがありますが、片側の麻痺や言葉の障害など共通する症状も多く、症状だけでどちらなのかを判断することはできません。

覚えておきたいのは、違いを知る目的は「自分で病名を当てること」ではないということです。

顔のゆがみ、片側の手足の麻痺、言葉が出にくいなどの異変が突然現れたら、脳卒中かもしれないと気づき、早く医療につなげることが大切です。

また、後遺症が残った場合も、病名だけでその後を決めつける必要はありません。現在の状態をきちんと評価し、リハビリテーションをはじめ、どのような治療や支援が考えられるのかを専門家と相談していきましょう。

病気の違いを正しく知ることは、不安を大きくするためではありません。いざというときに迷わず行動し、その後にできることを一つずつ考えていくための知識になります。

 

監修:医療法人香華会リボーンクリニック本院

 

脳卒中の後遺症に対する再生医療(幹細胞治療)無料セミナー|2026年9月27日開催(福岡県福岡市) width=