コラム

COLUMN

脳梗塞とは!?症状・原因・治療・リハビリ・予防について解説!!

脳梗塞

「脳梗塞ってどんな病気?」
「脳梗塞になると、どんな症状がでるの?」
「脳梗塞になった後はどうやってリハビリするの?」

このような疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。

脳梗塞は脳卒中の中で最も多いタイプの病気です。

今回は、脳梗塞の基本的な知識から症状、原因、治療、リハビリ、再発予防までできるだけわかりやすく解説します。

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🧠そもそも脳梗塞とは?

脳梗塞とは、脳の血管が詰まったり、狭くなったりすることで、脳に十分な酸素やエネルギーが供給されず脳細胞が壊死してしまう病気です。

脳は他の臓器や筋肉とは異なり、エネルギーを貯蔵する機能があまりないため、常に血液によってエネルギー補給をされています。そのため、一定時間血流が途絶えてしまうと、脳細胞は死んでしまいます。
一度壊死した脳細胞そのものをもとに戻すことはできません。

そのため、脳梗塞では一刻も早く血流を再開させることが非常に重要です。

実際に、早期に血流を再開できれば脳の働きが回復し、症状が軽くなったり消失したりする可能性があります。

(出典:国立循環器病研究センター「脳卒中」

脳梗塞で起こる症状

脳梗塞の症状は、脳のどの場所に障害が起こったかによって異なります。

代表的な症状には、次のようなものがあります。

手足の麻痺・痺れ
・片側の手足に力が入りにくい
・手足が動かしにくい
・顔の片側が動かしにくい
・手足が痺れる・感覚が鈍い
言葉の障害
・呂律が回らない
・言葉が出ない
・相手の話が理解できない
・言いたいことと違う言葉がでる
歩行・バランス障害
・立てない
・歩けない
・ふらつく
・足が上がりにくく、引っかかることが増えた
視覚障害
・片方の目が見えにくい
・視野の一部が欠ける
・物が二重に見える
その他症状
・注意力が低下する
・周囲への注意が向きにくくなる
・危険な行動が増える
・意識が低下する

脳梗塞では、これらの症状が突然現れることが多いということが特徴です。

「ちょっと手が動かしにくいだけだから、、、」と様子を見るのは危険です。

突然、顔・腕・言葉などに異常が出た場合は、脳梗塞を疑いすぐに救急車を呼ぶことが大切です。

脳梗塞分類

脳梗塞は、血管が詰まる原因や場所によって大きく分類されます。

①ラクナ梗塞

脳の細い血管(穿通枝)が詰まることで起こります。

高血圧などによる小さな血管の動脈硬化が主な原因です。

比較的小さな範囲の脳梗塞になる事が多いです。

②アテローム血栓症脳梗塞

首や脳の比較的太い血管に動脈硬化(アテローム硬化)が進行することで起こります。

高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙などがリスクになります。

③心原性脳塞栓症

心臓で出来た血栓が血流に乗って脳へ運ばれ、脳の血管を詰まらせるものです。

特に心房細動などの不整脈が関係することがあります。

突然、比較的大きな血管が詰まることがあり、重い症状に繋がる場合があります。

脳梗塞の主な原因・リスク

脳梗塞は、突然症状が発症しますが、実は原因は日頃の生活習慣や持病が関係していることが多い病気です。

代表的なリスクとして

・高血圧
・糖尿病
・脂質異常症
・動脈硬化
・心房細動などの不整脈
・喫煙
・過度の飲酒
・肥満
・運動不足

などがあります。

ここでは特に重要な3つを見ていきましょう。

①動脈硬化

血管は本来、しなやかで弾力があります。

しかし、高血圧や糖尿病、脂質異常症、喫煙などによって血管に負担がかかり、血管が傷つくとプラークと呼ばれるお粥のような柔らかい沈着物が溜まっていき、内膜はどんどん厚くなり、本来弾力性のある血管が固くなっていきます。このような血管の状態を動脈硬化と言います。

内膜が厚くなり、血液の通り道が狭くなる(狭窄する)ため、血管が詰まりやすくなったり、必要な量の血液が流れなくなる原因となります。また、プラークが何かの拍子に傷つき破裂すると血栓が形成されます。その血栓が血管を詰まらせることがあります。

その結果、十分な酸素やエネルギーが供給されず脳細胞が壊死してしまう病気です。

②心房細動

心房細動は不整脈の1つです。不整脈とは、異常な電気信号により脈が速くなったり(頻脈)、遅くなったり(徐脈)、飛んでしまったり(期外収縮)する病態です。

心臓が一定のリズムで収縮し、血液を送り出すことで血液は固まらずに全身に運ばれますが、心房細動では電気信号異常で心臓の一部の左心房がけいれんのような状態となるため、血液を送り出すために必要な収縮が十分にできなくなり、心臓の中で血液がよどみやすくなることで、血栓ができることがあります。

その血栓が血流に乗って、脳へ移動すると心原性脳塞栓症を引き起こします。

そのため

「脈がばらばら」「動機がする」「脈が飛ぶ感じがする」

などの症状が合う場合は、自己判断せず医療機関に相談することが大切です。

③脱水

人間の身体の約60%が水分で作られていると言われていますが、排泄や発汗などにより、普通に生活している状態でも、1日2.5lもの水分が失われていきます。そして、脱水症状では体内の水分が不足し、おのずと血液中の水分も失われているため、ドロドロの血液=流れが悪くなり、血栓が形成されやすくなります。

特に夏場、発熱時、下痢、嘔吐がある場合は注意が必要です。

食事等で補える水分は1日1.3l程度と言われているため、残りは意識的に水分摂取を行い、補う必要があります。「のどが渇いた」と感じる前から、こまめに水分をとることを意識しましょう。

※ただし、心臓や腎臓の病気で水分摂取量を制限されている方は、主治医の指示を優先してください。

脳梗塞の検査項目

脳梗塞が疑われる場合には、症状や発症時間を確認したうえで、画像検査などを行います。

主な検査は頭部CT、頭部MRI。さらに、心電図、心臓超音波検査、頸動脈超音波検査、血液検査などを行います。

頭部CTは脳出血がないか、脳の状態を確認するためのものです。

頭部MRIは脳梗塞の場所や範囲などを詳しく確認するために用いられます。

脳梗塞の治療

脳梗塞の治療で特に重要なのが、できるだけ早く血流を再開させることです。

【急性期】

①血栓溶解療法(t-PA 静脈療法)

血栓を溶かす薬を静脈から投与し、詰まった血管の再開通を目指す治療です。
日本では2005年10月に認可され行われている治療法です。

点滴で行う治療のため患者様への負担は少ない一方で、点滴で投与された薬剤は血栓に対しピンポイントで作用するわけではないため、大きな血栓は溶けない場合もあります。また、発症から4.5時間以内が重要な時間の目安となりますが、実際に治療できるかどうかは、発症時間や画像検査、既往歴などを含めて医師が判断します。

②血栓回収療法

大きな血管が詰まっている場合には、足の付け根からカテーテルを血管内に進め、脳の詰まった血栓を回収する治療が行われることがあります。

治療の適応は患者様の状態や画像所見によって異なり、発症から6-24時間程度が重要な時間の目安となりますが、実際に治療できるかどうかは、発症時間や画像検査、既往歴などを含めて医師が判断します。

つまり、「脳梗塞は時間との勝負」!!

症状が出たら、「もう少し様子を見よう」ではなく、
すぐに救急車を呼ぶことが重要です。

脳梗塞になった後の「リハビリ」

脳梗塞になってしまった後、いかに早期からリハビリテーションを開始するかが重要となります。
その時の状況や、環境にもよりますが基本的には発症より翌日よりリハビリテーションを開始することが多いです。

脳梗塞では

・手足の麻痺
・感覚障害
・歩行障害
・バランス障害
・言語障害
・高次脳機能障害

など、様々な後遺症が残る場合があります。

リハビリでは、患者様の症状や生活状況に合わせて

・基本動作訓練
・日常生活動作訓練
・歩行訓練
・課題指向型トレーニング
・感覚入力

などの様々なものを段階的に練習していきます。

そして、大切なのは「できるようになった動作を実際の生活で使えるようにすること」です。

脳梗塞後のリハビリは、退院したら終わりではありません。

その方の生活や目標に合わせて、継続して身体を動かしていくことが大切です。

また、病態や症状によっては発症前と完全に同じような身体状態に回復することが難しいことがあります。最終的な目標を持ちつつ、モチベーション維持のためにも、まずは身近な目標も立ててリハビリを行うことも大切です。

脳梗塞の再発予防

脳梗塞は、一度発症すると再発を防ぐことも非常に重要です。

治療後は、原因や病型に応じて、

・抗血小板薬
・抗凝固約
・降圧剤
・糖尿病治療薬
・脂質異常症の治療薬

などが使用されることがあります。

薬は自己判断で中断せず、医師の指示に従って継続することが大切です。

脳梗塞予防で大切なこと

脳梗塞を予防するためには、毎日の生活習慣を見直すことが重要です。

☑血圧を管理する
高血圧を放置しない

☑血糖値を管理する
糖尿病がある方は適切な治療を継続する

☑コレステロールを管理する
脂質異常症を放置しない

☑禁煙する
喫煙は脳卒中の重要な危険因子です

☑飲酒は控えめに
飲む場合はなるべく少なくする、禁酒日を作るなど工夫しましょう

☑適度な運動を行う
無理のない範囲で、継続的に身体を動かしましょう

☑食生活を見直す
塩分・脂質の取りすぎに注意しましょう

☑水分を取る
特に汗をかきやすい季節は、こまめな水分補給を意識しましょう

日本脳卒中協会の「脳卒中予防十か条2025」でも、
高血圧、糖尿病、不整脈、禁煙、飲酒、コレステロール、食事、運動、肥満
などへの対策が示されています。

(出典:日本脳卒中協会 公式サイト)

再生医療

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脳梗塞後遺症発症し、「何年もリハビリを続けているけど改善が乏しくなってきた、、、」
そんな方に新たな選択肢としてご案内するのが「再生医療」です。

研究では、発症から6カ月で回復が頭打ちになるという報告もあります。しかし、半年や1年が経過して改善が緩やかになっても、リハビリの意味が消えるのではありません。実際に自宅に戻ってからの適切な運動により、身体機能が向上したケースも報告されています。

ここで再生医療を取り入れる最大のメリットは、「失った神経の回復を細胞レベルでサポートできる点」です。

再生医療とは、幹細胞を用いて傷ついた組織や臓器を修復する最先端の医療です。そのアプローチにより整った身体環境の中でリハビリを継続することで、効率的な機能回復を引き出すことができます。

期待できる4つの効果として下記があります。

◆神経保護:神経細胞を守り、ダメージの広がりを抑えることができる

◆神経修復促進:傷ついた神経の回復を助け、新しい神経の再生を促すことができる

◆炎症抑制:炎症を抑えることで、脳や神経の二次的なダメージを減らすことができる

◆神経ネットワークの改善:神経同士のつながりを改善し、脳の働きをサポートすることが期待できる

細胞レベルで身体環境を整え、そこに正しいリハビリを掛け合わせることで、諦めていた更なる機能回復の可能性を切り開きます。

https://syucell.com/fukuoka/column/cerebrovascular-regenerative-medicine/

こんな症状が突然出たらすぐに119番!!

最後にこれだけは覚えておいてください。

「突然の異変」は脳卒中のサインかもしれません。

先ほどお話しした内容に少しでも当てはまったり、症状が出現したら、脳梗塞を含む脳卒中を疑い、すぐに救急車を呼びましょう。

「症状が軽いから大丈夫」
「少し休めば治るかも」

と自己判断せず、発症時間を確認してできるだけ早く医療機関へつなげることが大切です。

まとめ

脳梗塞は、脳の血管が詰まることで脳への血流が不足し、脳細胞が障害される重大な病気です。

脳梗塞で最も重要なことは、

🔲早く気付くこと☞突然の異変を見逃さず、すぐに救急車を呼ぶ

🔲早く治療すること☞発症後は一刻を争う「時間との勝負」となる

🔲継続してリハビリを行うこと☞残された機能を活かし、生活の質を高める

🔲再発を予防すること☞日頃の生活習慣の見直しと医師の指示に基づく治療の継続

脳梗塞は発症したら終わりではありません。

発症初期の迅速な治療はもちろんのこと、その後の適切なリハビリ、そして近年注目されている「再生医療」による細胞レベルからのアプローチを組み合わせることで、更なる機能回復の可能性を切り開くことができます。

まずは、日々の予防から意識し、万が一の時は迅速な行動を。そして、後遺症にお悩みの方も新たな選択肢を視野に入れながら、前を向いて歩んでいきましょう。

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