症例紹介

CASE

バイク事故 くも膜下出血 脳梗塞から生還。再び、ツーリングとお酒を飲める幸せな日々を送るために

専門知識 2023/04/14

疾患名:くも膜下出血 脳梗塞
氏名:J様
年齢:30代
性別:男性
症状:嚥下障害、下肢の脱力感(力が入る感覚がないため、いつも力を入れすぎて疲れる)

<来院までの経緯>
一年前、雨の中のバイク通勤時に転倒事故を起こす。周りの方の救急要請により、救急搬送される。診断名は、外傷性くも膜下出血。即日、開頭術にてクリッピング術が施され、一命を取り留める。術後の経過はよかったものの、嚥下機能障害、下肢の脱力感が残る。一か月間の急性期治療の元、二か月間リハビリ病院へ転院される。
リハビリ病院でのリハビリ訓練の成果もあり、嚥下機能はほぼ回復傾向に向かったものの、飲み物を飲みこぼしてしまう液体の摂取の困難さや歩行には問題ないが下肢の脱力感の持続があり、趣味であったツーリングや日々の楽しみであったお酒を楽しむことが出来ないストレスが募っていた。その悩みを家族や友人が何とか解決してあげようということで調べて行きついたのが当クリニックだった。


<医師からのコメント>
J様は、嚥下機能障害と下肢の脱力感を主訴としてご来院されていましたので、当院の治療の目標としては、下肢の脱力感が回復し、飲食が楽しめることを目標に設定。
その為、自己治癒能力を最大限に高める脂肪由来幹細胞治療とリハビリを勧めました。


<看護師のコメント>
来院時、自力での歩行可能な状態でした。コミュニケーションもスムーズではありましたが、さ行、ら行の若干の聞き取りづらさがある印象でした。ウエルカムドリンクはストローをお付けしております。やはり、コップのみでは飲みこぼしが気になることを訴えておられました。投与時の注意点としては、バイタルサインの変動に注意することや、下肢の脱力感もあるため投与時の体位の工夫や転倒・転落に十分注意し看護を行いました。


<リハビリのコメント>
リハビリの方では、どうすれば下肢の脱力感が改善できるようになるかを分析するために、現在、J様も運動機能・動作能力の評価を行いました。
評価を行った結果、
① 下肢の力のコントロールが出来る。
② 両脚を同時に持ち上げることが出来る。
上記二つを目標に、
① では、筋力向上に向け、筋力トレーニングを行いました。
② では、体幹のバランス訓練を行いました。


<最後に>
現在、幹細胞2回投与、リハビリは三か月が経過。現在は、全身の筋力量も増え、下肢の脱力感も軽減に向かっています。飲みこぼしの部分では、投与一回目を終えて口元の微細な動きに変化が表れてきたとご本人様より報告を受けています。
今後は、ツーリングができるようになるためにリハビリを継続されることを検討されていらっしゃいます。
完治・根治までサポートできればと考えております。

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