2020.05.28 再生医療

再生医療は治療後どれくらいの期間で効果がでて、どのくらい持続するの?

今回は、この2つをテーマにお話しします。
・再生医療は治療後どのくらいの期間で効果がでるか
・どのくらい効果は持続するか

 

再生医療は、最も注目されている最先端治療です。その種類には、幹細胞治療やPRP療法などが含まれます。

従来の治療法とは異なり、傷ついた身体の組織を修復するなど病気の根本的な原因の解決を目指す治療です。
せっかく新しい治療を受けるなら、できれば早く効果が出て、その効果が長く続いてくれると嬉しいですよね。

この記事は、上の2点について再生医療の代表的な適応疾患を挙げながらお話ししました。また、幹細胞治療に代表される再生医療と今までの治療法との比較もご説明しています。

治療後どれくらいで効果が出るかと効果の持続期間

変形性膝関節症

 
痛みなどの症状がある関節に直接、幹細胞注射やPRP注射を行います。

<効果が出る時期>
治療後は、すり減ってなくなってしまった軟骨が徐々に修復されていきます。そして、治療後約1~3か月から効果を実感され始める方が多いです。

具体的には、歩行時の関節の痛みが軽減され、階段の上り下りが楽になり、関節の腫れや水が溜まるといった症状の改善を実感される方が多いです。

症状が生活の質に直結する病気なので、みなさん喜んでご報告してくださいます。

 

<効果の持続期間>
一度修復された軟骨はヒアルロン酸注射のようになくなる・吸収されるということはありません。

一方で、関節に過度な負担をかけたりするとせっかく新しく修復された軟骨がまたすり減ってしまいます。

壁の塗装のようなもので、一度劣化して剥げた壁を塗装でキレイにしたとします。その後、丁寧に扱うとキレイなままで維持できますが、モノをぶつけたり擦ったりするとまた塗装がはがれてしまいます。
軟骨も同様です。

また、ご自宅でできる簡単な筋トレやストレッチでも結構ですので、筋力アップも同時に行うと幹細胞治療の効果が長続きします。

糖尿病

 
点滴で、幹細胞を投与します。

<効果が出る時期>
幹細胞の点滴投与直後から血糖値が下がることが多いです。

例えば、治療前の血糖値が180mg/dlだった方が治療後は100mg/dl前後に落ち着く場合が少なくありません。その後も、数か月かけて徐々にインスリン分泌能が改善されて、ゆっくり血糖値が安定していきます。

糖尿病の症状は、重症化するまで体感することが少ないので、血糖値が改善されてもその効果を身をもって実感される方は少ないです。ですが、症状が出た時には病状は末期である場合があるので、早めの治療が肝心です。

実際に効果が体感できないと不安に思われるかもしれません。その場合は、病院への定期受診のときに測定される血糖値をご覧ください。
または、合併症がある方は、尿検査の結果なども併せて確認されてみてください。

 

<効果の持続期間>
糖尿病は生活習慣に大きく左右されるので、効果の持続期間は個人差があります。
ですが、幹細胞治療と並行して食生活や運動習慣の改善を行うと幹細胞治療の効果を最大限に引き出すことができますし、その効果もより長く保つことができます。

中には、幹細胞治療をたった1回行っただけで、治療の必要性がなくなるほど血糖値がずっと落ち着いている患者様もいらっしゃいます。
この方は、特に幹細胞治療の効果が非常にあった方です。一般的には、3回ほどされることをオススメしております。

肝疾患

点滴で、幹細胞を投与します。

<効果が出る時期>
肝臓が再生され始めるのは治療後約1ヶ月からと言われています。
肝臓の病気も糖尿病のように知らず知らずのうちに病状が進行しています。そのため、実際には効果が出ても体感することは難しいかもしれません。

ですが、肝臓の線維化が進むと肝癌に発展するリスクが上がります。日々、お腹の中に癌のリスクを抱えて生活するより、治療をして発癌の心配なく生活する方がいいと思います。

 

<効果の持続期間>
変形性膝関節症と同様に、治療で修復された肝臓はまたダメージを受けない限りは正常な機能を保つことができます。

ですが、治療後に暴飲暴食など肝臓に負担をかけ続けるとまた線維化が進みます。
効果を最大限に生かすためにも、生活習慣の改善も並行されることをオススメします。

全ての治療において当てはまることですが、治療効果や必要な治療回数、効果の持続期間は個人差があります。

また、治療だけでなく食生活や運動習慣の改善を並行するとより効果が期待できます。

従来の治療法との比較

再生医療は根本的な原因を解決できる

従来の治療法は、変形性膝関節症でのヒアルロン酸注射、糖尿病でのインスリン注射など「外から補う治療」でした。それら薬剤は、代謝・吸収されてしまうので繰り返し一生補い続ける必要がありました。そして、薬物治療で補いきれなくなると手術という流れでした。

私は、一生通院し続ける補う治療法より、本質的な原因を取り除いてしまう治療をオススメします。その方が、一度治療をして病気を改善できれば、通院や症状の再燃といった身体と精神面、金銭面いずれの負担も少なくなるからです。

ですが、保険診療と再生医療どちらも良さがあるので、ぜひ比較検討されてみてください。

 

医療法人香華会 朱セルクリニック福岡院
再生医療医 久保田奈緒